3Dレーザースキャナーによる三次元計測測量とは、レーザー光を対象物に照射し、その反射時間や位相差を利用して位置を求め、地形や構造物を大量の三次元座標データ(点群データ)として取得する測量です。
簡単に言うと、
「人が1点ずつ測るのではなく、何百万~何億点もの座標を一度に取得して3Dモデル化する測量」
です。
どのような機械を使うのか
① 地上設置型レーザースキャナー(TLS)
三脚に据えて使用します。
代表例
- Leica RTC360
- Trimble X9
- FARO Focus
- RIEGL VZシリーズ
特徴
- 数十m~数百m先まで計測可能
- 数分で数千万点取得
- 高精度(数mm程度)
こんな場所で使う
- 法面
- ダム
- トンネル
- 橋梁
建物
② UAVレーザースキャナー
ドローンに搭載します。
特徴
- 上空から地形計測
- 広範囲を短時間で測量
- 樹木の隙間から地盤を取得可能
こんな場所で使う
- 山間部
- 河川
- 砂防施設
- 大規模法面
③ MMS(モービルマッピングシステム)
車両に搭載します。
特徴
- 走行しながら測量
- 道路管理に適している
こんな場所で使う
- 道路台帳作成
- 街路樹管理
- 標識調査
どのように計測するのか
例えばダム法面を測る場合。
Step1 基準点設置
まずGNSSやトータルステーションで
- 基準点
- 既知点
を設置します。
これが三次元座標の基準になります。
Step2 スキャナー設置
法面の見える位置に三脚を設置。
機械を水平に据え付けます。
Step3 レーザー照射
スキャナーが360°回転しながら
- 水平方向
- 鉛直方向
にレーザーを発射します。
1秒間に
- 数十万点
- 数百万点
測定できる機種もあります。
Step4 点群データ取得
各点には
- X座標
- Y座標
- Z座標
- 反射強度
- RGB色情報
が記録されます。
例
X Y Z
100.01 200.22 35.41
100.03 200.21 35.43
100.05 200.18 35.44
これを点群と呼びます。
Step5 データ処理
取得した点群を合成します。
複数箇所から測ったデータをつなぎ合わせる作業をレジストレーションといいます。
Step6 三次元モデル作成
完成すると、
- 地形モデル
- 構造物モデル
- 断面図
- オルソ画像
などを作成できます。
ダムでの活用例
堤体変形調査
毎年測量して比較。
前年
↓
今年
↓
差分解析
すると
「東側が5mm変位」
などが分かります。
堆砂測量
ダム湖の地形を定期測量。
今年の湖底
-
昨年の湖底
=
堆積土砂量
を算出できます。
法面での活用例
以前は横断測量で数十点しか測れませんでした。
現在は3Dレーザーで
100点
↓
100万点
↓
1000万点
というレベルで取得できます。
そのため
- 崩壊箇所
- 浮石
- クラック
- 浸食
を詳細に把握できます。